グランツは早速、地域の情報交換サイト、クレイグリストに「プロのブライズメイド」として広告を掲載。すると、わずか2日間で世界各国から何百件もの問い合わせがあった。
グランツはその後、本格的にウエディング事業を開始。ホームページを立ち上げ、ブライズメイドとしてのノウハウを学ぶための研修(35ドル、約4000円)から結婚式のコーディネートを全般的に請け負うプラン(2000ドル)まで、提供するさまざまなサービスを紹介した。
そして、創業から3年後の現在、出張ブライズメイド・サービスの「ブライズメイド・フォー・ハイヤー」は全米の花嫁たちに、バージンロードを歩く当日までのサポートを提供、順調に業績を伸ばしている。グランツはこれまでに、自身の経験をつづった本も出版している。
結婚式は、花嫁にとって気持ちの上で大切な日だというだけではない。多額の出費を伴うイベントの日でもある。ブライダル関連の情報やサービスを提供する米ザ・ノット(The Knot)によれば、結婚式にかかる平均的な費用は総額およそ3万5329ドル(約407万円)。例えば、会場にかかる費用は1万5000ドルから、ウエディングドレスは2000ドルほど、披露パーティーのDJに支払う料金は平均約2534ドルなどとなっている。
40組を超えるカップルの結婚式を手掛けてきたグランツは、費用を抑える方法についても学んできた。そこで、節約のための10のヒントを教えてもらった。
1. 婚約したからといって、結婚を急ぐことはない。夢の結婚式の実現のために、時間をかけて貯金をすることは悪いことではない。婚約期間を楽しめばいい。
2. 早目に予算を立て、例えばエキゾチックな場所で式を挙げたい、豪華なドレスを着たい、など優先項目を決め、必要なものそれぞれに具体的にいくらを充てるのか決めておく。
3. 会場はできるだけ早く押さえるべきだといわれるが、気にすることはない。予約する時期も、自分たちの都合で決めればいい。
4. 伝統的な習慣だからといって、お金を払って希望しないことをする必要はない。自分たちのスタイルに合わないと思えば、ガーターベルトもウエディングケーキも、新郎が独身最後の日に開く派手な「バチェラー・パーティー」も無理に取り入れることはない。
5. 直前の予約で割高な料金を支払わなくて済むように、新婚旅行の計画は早目に立てる。
6. 結婚式に招待される側としては、金額の面も含め、プレゼントに気を使い過ぎないことだ。新郎新婦が用意する欲しいもののリスト、「ウエディング・レジストリ」にある何かを贈ればいい。
7. 招待する義務がある人などいない。会ったこともない母親の遠縁の誰かを招く必要はないのだ。招待客の数を絞り込めば、費用を節約できる。
8. ヘアメイクに必要以上のお金をかけることはない。メイクや髪のセットは自分でもできる。
9. ウエディングドレスを含め、衣装は別の機会にも着られる服を選ぶ。
10. 節約をしたいといっても、それが過度のストレスにならないように。幸せな日なのだから、結婚式を楽しもう。