Yello Mobileの既存株主であるSBIホールディングスと香港のDiamond Union Overseas Limitedは、今回のラウンドには参加していない。また、これまで長く同社を支援してきたシリコンバレーの投資会社、Formation 8は2015年に解散している。
Yello MobileはIPOを控えYello Shopping Mediaと経営統合の動きも進めている。同社は、複雑な組織構成をよりシンプルにするためにグループ内の組織再編を進めており、かつて80社あった子会社は現在は60社にまで減っている。今後はさらに3分の1にまで減らす予定だという。
「現在は、グループの管理をしやすくするために子会社同士の合併を進めている最中だ」とキムは話す。今回Yello Mobileに出資したマッコーリー・キャピタルはオーストラリアの投資会社で、通常はインフラや上場株式に投資をしている。キムによると、Yello Mobileが2015年初めに3000万ドルを調達した直後にマッコーリー側から打診があったという。
Yelloは差し迫った資金ニーズはなかったものの、大手投資会社のマッコーリーを株主に加えるメリットを考慮し、出資を受け入れたという。本件についてマッコーリーにコメントを求めたが、回答を得ることはできなかった。
Yello Mobileグループの従業員数は約3000人で、2015年は3四半期連続で黒字を達成している。Yello Mobileは、同社の事業をよく理解している投資家が多い韓国市場でのIPOを目指している。タイミングについては、経済環境を見極めた上で決める予定だという。