生まれつきの「交渉人」 大統領の愛娘イヴァンカとは─

写真=マット・ファーマン


09年に結婚し、2年後に長女アラベラが生まれてからは、イヴァンカは仕事と子育てを両立させるのに懸命に努力してきた。マイアミのゴルフリゾート「ドラル・リゾート&スパ」を買収した際には、アラベラを出産してから数日後にニューヨークから現地へ飛ばなくてはならなかった。

「子供が何よりも優先だけれど、だからといって大好きな仕事をあきらめなくてもいいはず」と彼女は言う。

イヴァンカの長所は、父と対照的であることによって強調されているようだ。母イヴァナはこう語る。

「ドナルドはあの通りの目立ちたがり屋だけれど、イヴァンカは落ち着いていて冷静な子よ。人と、どのように接すればいいのかをよく分かっている」

いまやイヴァンカは、父親が立てた波風を静める役割を担うようになっている。ドナルドがオバマの出生地を疑問視する発言をしつこく繰り返していたとき、彼女はテレビ番組に出演し、兄妹たちがこの件で父を非難したことをさらりと否定し、周囲を落ち着かせた。イヴァンカは、父の過激発言についてはこう述べている。

「自分の父なんだから応援するし、私はいつだって彼のために闘うつもりよ。だからと言って、いつも同じ意見であるとはかぎらないわ」

文=モンテ・パーク、翻訳=フォーブスジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.32 2017年3月号(2017/01/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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