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港区で美容室業に携わりながら、美容による途上国のイノベーションを研究中。

Photo by Yuriko Nakao / gettyimages

3月になると、東北の大きな地震のことが思い出される。まだ不自由している地元の方々がいる事実を思うと、心が傷む。遠くの地域に住んでいる人もこれを風化させない努力が必要となっている。

震災時は、水や食料、電気、住居などの問題が真っ先にあがる。日本はそれらの対応も世界トップレベルであり、現場への供給が早かった。こういう場面では美容業はどうも蚊帳の外のように思われがちなので、今回は災害現場や美容分野で活躍していた多くの美容業関連ボランティアの活動などの話をしてみる。

まずはシャンプーの話。人間がこういった災害の後を生き抜くのに、水や食料、寝床の確保は間違いなく重要な案件である。しかし、シャンプーという行為も現代生活では非常に重要な存在となり、“生き抜くアイテム”となっているのが今の日本である。

避難所生活ともなると、ダンボールの区切りしかないような限界ギリギリの世界。女性子供も、見知らぬ人も、みんな一同で、プライバシーより生き抜くことが優先の厳しい環境である。見知らぬ隣人にも気遣いながらの避難所生活が続くと、ストレスは極限に達し、体育館に響く赤ちゃんの泣き声から論争が起きたなんて話は、各所で聞いたり、目の当たりにした。

そんなストレスの解消にシャンプーがあるのだ。もちろん入浴が整うのは重要だが、毎日入浴ができない、または入浴がままならない地域もあった。そんな時は、シャンプーがものすごく感謝された。毎日洗髪するのが当たり前となった現代では、4〜5日どころか、1〜2日放っておくだけで、イライラが溜まってしまう。

しっくりこない、かゆい・・・。髪の毛がぐちゃぐちゃだと、気分もへこんでしまうのだ。特に女性にはこたえる。

ところが、シャンプーという綺麗になる作業ひとつで、なんとストレスまで綺麗サッパリ。お隣さんのことも温かい目で見るようになったり、積極的に避難所のまとめができたりという精神的安定が生まれる。

また、都会に限らず地方でも、美容業に携わる人は多い。美容師、理容師、エステティシャン、ネイリスト、美容部員などなど。欧米の災害では不安を抱えた人に精神科の専門家が何百人と出向いてケアするそうが、日本ではまだまだ精神科医がメジャーではなく、不安や悩みの相談は美容師にやってくる。都会の美容室でもよくある光景だが、いろんな不満や愚痴をしゃべっているお客様が多い。

女性は特に、旦那の愚痴、子供の愚痴、彼氏の愚痴、上司の愚痴。美容室で彼氏の自慢する日本人はどうも見かけない。愚痴までいかなくても、「あってるかなあ、あってないかなあ」なんて恋愛相談もよくある。エステやネイルでもそんな話が多く、お客様の負のエネルギーをもらってしまうエステティシャンなどは1日の仕事が終わると、体力どろこか精神的にも疲労して帰っていく。見かけ以上に大変な仕事なのだ。

文=朝吹大

 

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