ノキアはNTTドコモをはじめ日本の通信キャリアにも多くの製品を提供し、日本のガラケー文化の一翼を担ったメーカーと言える。発売元のHMD Globalによると今回のモデルは1200mAhのバッテリーを搭載し、22時間の通話に対応。同社によるとオリジナルモデルの通話時間は2時間だったという。
また、スタンバイモードでのバッテリーの持ちは31日間に達し、オリジナル版の3倍に伸びている。51時間のMP3再生に対応し、バッテリーは取り外し可能。マイクロUSB経由の充電に対応する。
アナリストからは「Nokia 3310はマス市場に投入された初のモバイル端末で、今でも愛着やノスタルジアを感じる人々は多い」との声もあがっている。
HMD Globalによると新生Nokia 3310は約50ドルで販売され、今年の第2四半期から市場に投入されるという。今回のアナウンスはスペインで開催中のモバイル・ワールド・コングレス(MWC)の会場でなされた。
通信は2.5G対応で、3G や4Gに比べればかなり遅い。独自OSのS30オペレーティングシステムを搭載し、ウェブの閲覧は可能だが、iOSやアンドロイドに比較すると使用可能なアプリはごく限られている。また、カメラは2メガピクセルとなっている。
関係者からは「これは究極のデジタルデトックス端末として、休暇中の利用等に適しているのではないか」との声もあがる。
フォーブスのEwan Spence記者は「ノキアは今年1月に中国でNokia 6を発売し、今後のグローバル展開も予定している。伝説のフィーチャーフォンであるNokia 3310をこのタイミングで投入するのは、ブランドの認知度を再び高める上で、非常にスマートな戦略と言える」と述べている。