例えば499台が生産されるスペチアーレの場合、それを欲する人々は世界に500人いて、“需要マイナス1台”を生産しているのだとも言われる。実際のところ、発売と同時どころか、発売前に完売というのが通例なのだ。
今回、発表された「ラ・フェラーリ アペルタ」もまた、ワールドプレミアを前に完売している。発表の会場となったのは、世界最古のモーターショーであるパリ・サロンだ。
ベールを脱いだその姿は、2013年にフェラーリ初のハイブリッド車として登場したスペチアーレである「ラ フェラーリ」のルーフをドロップしただけで、パワートレインは「ラ フェラーリ」となんら変わらない。
最高出力800ps/最大トルク700Nmを生む6.3LV12エンジンをミドに搭載し、F1で活用される「KERS」のテクノロジーを組み合わせたハイブリッド機構は、システムの総合で最高出力963ps/最大トルク900Nmを発揮する。まごうことなき、フェラーリ史上最強のオープン・モデルだ。
フェラーリの中でも最高峰と言われるスペチアーレの魅力を堪能できるだけではなく、最強のオープンカーとしての存在感にも溢れる。残念ながらすでに完売だが、いつか、と夢見ることはできる。