生命保険会社の明治安田生命は、670万人の契約者を抱える。顧客とのコミュニケーションは、全国の支店にいる営業職員が窓口になる。営業職員は670万人それぞれに合った契約プランを提供し、保険金の支払いが必要な時は迅速かつ正確な対応が求められる。今や、営業活動にはIT技術が不可欠だ。
明治安田生命ではクラウド技術を活用することで、営業職員のコミュニケーション力の底上げを図っている。
こうした技術が今、同社のあらゆる場面で活用されるようになってきた。
ソフトバンクロボティクスの人型ロボット「Pepper」。新商品や各種サービスを案内してくれたり、中には今日の運勢を占ってくれたりするものもいる。100台のPepperを導入した明治安田生命は、全国の支店に配置したPepperのコミュニケーション力を日々、磨いている。会話上手なPepperは、各地で開催するイベントでも引っ張りだこ。この背景で動いているのも、クラウド技術を活用したシステムだ。
同様に、同社がタイトルパートナーを務めるサッカーJリーグとの取組みも、クラウド技術が支えている。同社は「全員がサポーター」を合言葉にJリーグおよび地元のJクラブ等を応援することで、地域社会の活性化などに貢献していることから、全国各地のスタジアムで開催されるJリーグの試合の観戦状況をクラウド上で把握、管理しているのだ。
高度なセキュリティを要求される金融業界では今、どのような技術が採用され、どのように活用されているのか。生命保険会社の明治安田生命に、守りながら攻めるための最新技術の活用状況を聞いた。