コワーキングを再定義する「インダストリアス」 企業利用も促進

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ホダリによると、中には起業家の市民権取得のためのテスト勉強に付き合ったり、共同創業者に去られたCEOのためにクラフトビールを調達したりするコミュニティ・マネージャーもいるという。

ホダリ自身も、設備よりもサービスの質で勝負したいと考えている。「具体的に説明するのは難しいが、フォーシーズンズにあってダブルツリーにないもの」と、ホダリは高級ホテルのチェーンに例に挙げる。「フォーシーズンズには素晴らしいサービス文化があり、宿泊者は自分が歓迎されていると心から感じることができる。回転ベッドやガラス張りのプールはなくてもね」

実際にインダストリアスは従業員研修に高級ホテルのトレーニングプログラムを取り入れており、ホスピタリティ部門のリーダーであるレイチェル・ガースキーも超高級ホテルのセントレジスで働いた経験がある。

「カスタマーサービスの鍵となるのは観察能力。利用者が何を考えているのか、どんな気分でいるのか。利用者に不満がある場合、どうすればそれを解消できるのか。利用者が仕事以外でも悩みを抱えている場合、どうすれば助けられるのか。それらを直感的に理解することが不可欠だ」とホダリは言う。

ホダリの目標は、昨今のシェアリングエコノミーの盛り上がりの中で「公共性が高いだけでなく、完璧に美しくてプロフェッショナルな仕事空間を作り出すこと」だ。「アメリカ中のどんな職種も誇りに思えるような職場を作りたい」とホダリは述べた。

編集=海田恭子

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