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テンセントとの連携も視野に

ファーウェイはこれまで通信事業者と連携し、機械学習技術を活用して顧客の解約率低減やネットワーク制御に取り組んできた。「我々はディープラーニングと機械翻訳の分野で大きな成果をあげることができた」とシャオは胸を張る。Mate 9には、センサーアルゴリズムやコンピュータビジョン、検索エンジン、自然言語理解で画期的な技術が搭載されている。

飛躍的な進歩を遂げたとはいえ、ファーウェイにとってAI開発の道のりはまだ長い。「ファーウェイの取組みはまだ始まったばかりだ」とIDCのシニアアナリストであるXiaohan Tayは話す。アルゴリズムの精度を向上させるには大量のデータを蓄積することが必要だが、ハードウェア企業であるファーウェイにはこの点が不足している。弱点を補う上で、中国で最も普及しているメッセージアプリ「WeChat」を運営するテンセントと提携するのが望ましいとTayは指摘する。

それでも、ファーウェイはAI開発競争においてライバルのOppoやシャオミよりも有利な立場にある。それは、ファーウェイがR&D投資額で他社を圧倒しているからだ。「イノベーションはマラソンのようなものだ。我々は毎年、最低でも売上高の10%をR&D投資に割り当てている」とヤンは言う。彼によると、ファーウェイは過去10年間で380億ドル(約4.3兆円)をR&Dに費やしてきたという。Oppoやシャオミには、この規模での投資は困難だ。

しかし、そのファーウェイをもはるかに凌ぐのが、現在首位のサムスンだ。両社の2015年のR&D投資額を比較すると、ファーウェイが92億ドル(約1兆円)だったのに対し、サムスンは141億ドル(約1.6兆円)だった。経営コンサルティング会社のStrategy&によると、サムスンのR&D投資額は、世界のテクノロジー企業の中でも最大だという。中国メーカーの中では一歩抜きん出ているファーウェイだが、サムスンに追いつくのは容易ではない。

編集=上田裕資

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