ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、ピューディパイは9つの動画で反ユダヤ主義的、もしくは親ナチス的と受け取れる投稿を行った。問題の動画ではピューディパイが報酬を支払った男性が「全てのユダヤ人に死を」と書かれたサインを掲げた場面(これは行き過ぎたジョークだったとピューディパイは述べている)や、キリストに扮した男が「ヒトラーは悪いことなどしていない」と述べる場面があった。
ヒトラーの写真が登場する動画でピューディパイが「アメリカを再び偉大な国に」と書かれたキャップをかぶっている場面もあった。
ピューディパイはこれらの9つの動画のうち既に3つを削除した。グーグルはユーチューブの彼の一部の動画への広告の表示を停止している。しかし、ユーチューブは「人種や宗教に根ざした暴力を助長する、いかなる投稿も禁じる」という規定を定めているのに関わらず、動画の掲載を続けている。
「年収17億円」の27歳
27歳のピューディパイのユーチューブチャンネルは現在、5,300万人以上の購読者を集め、累計視聴回数は140億回を超えている。
ウォルト・ディズニーはピューディパイがパートナー契約を結んでいるMaker Studiosの親会社だ。Maker社とピューディパイの間の契約の詳細は明かされていないが、ディズニーはピューディパイのグッズ販売や動画制作、アプリの制作に関わっており、売上の一部を得ている。
ディズニーが契約解除に踏み切った今、ピューディパイの今年の年収が大幅に下落することは確実だ。Maker Studiosの担当者は「彼の動画の内容は、明らかに行き過ぎたものだった」とWSJの取材に応えた。
ピューディパイはTumblrでの投稿でこの件に関し「私は憎悪をあおる行為を支持したりはしていません。問題の動画は娯楽目的で制作したもので、シリアスな政治的議論を招く意図はありませんでした」と述べた。