資生堂の欧州フレグランス部門トップが語る「グルメな」香り選び

Filipe Frazao / Shutterstock, Inc.


香りの流行は「グルメ」

資生堂「フレグランス センター・オブ・エクセレンス」の責任者、ナタリー・ヘロイン・キャメルは、フレグランスの顧客は香りの選び方によっていくつかのグループに分類することができると説明する。

まず、「自分を象徴する香り」を選ぶ人たちがいる。その人が部屋に入ってくれば、すぐにそうと分かる選び方だ。また、「メッセージを送る方法」としての選び方がある。ヘロイン・キャメルによれば、これは米国人的な選び方だ。「社会的な立場に合わせて香りを選ぶ。例えば、仕事の面接に行くときと、デートのときでは香りを変える。つまり、香りに自分自身を反映させることはない」。そしてもう一つ、「アクセサリー」としての選び方がある。スポーツをするときの香り、夏用・冬用の香り、といった形で使い分けるのだ。

一方、最近の香りの流行についてデサザールは、「グルメであること」だという。「食べるとホッとするものの匂いだ。マロンやバニラ…」──不審そうな顔をした筆者に、ヘロイン・キャメルが説明してくれた。

「フレグランスに関する私たちの選択は、社会を反映するものだ」「美食家のように振る舞いたい、安らぐ気持ちになる食べ物の匂いが欲しい、という傾向は、私たちが何か自分を安心させてくれるもの、慰めてくれるもの、恐らく子どものころを思い出させてくれるものを求めているということだ」

そして、今後もこの流行は続きそうだという。次に人気が出る香りは、「甘いものかもしれないし、しょっぱいものかもしれない」

編集 = 木内涼子

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