韓国カカオ、空前の好決算 メッセージで国内シェア9割突破 

カカオトーク(Credit: Kakao Corp.)


人工知能事業「カカオ・ブレイン」を始動

2014年のダウムとの合併以来、カカオは韓国でネイバーと互角の争いを展開している。ネイバーは、昨年LINEが日米同時上場を果たすなど、海外事業が牽引して2016年の売上高は4兆ウォンを突破した。最近ではスナップチャット風の画像アプリ「SNOW」も大ヒットしている。

カカオは今月、キム・ボムス会長の肝入りで、AI開発を手掛ける子会社「カカオ・ブレイン」を設立した。ネイバーも最近「ネイバー・ラボ」を設立し、先端技術の開発を進めている。

当初、Webサービスが中心のネイバーはモバイルファーストのカカオに後れをとっていたが、最近では自動運転技術やAI、ニューラル機械翻訳技術の開発で猛追している。昨年8月にはグーグル翻訳に対抗する翻訳アプリ「Papago」をリリースし、これまでに200万ダウンロードを達成している。これに対し、カカオは法人顧客向けにカカオトーク上で決済や顧客の問い合わせ対応ができるAIチャットボットを提供する予定だ。

カカオとネイバーは、最先端技術で先行するシリコンバレーのIT大手に追いつくための体勢を急速に整えつつある。両社の競争によって、韓国の消費者は今後キャラクターグッズだけでなく様々な新サービスの恩恵に与ることができるだろう。

編集=上田裕資

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