ビジネス

2017.02.23

3人の専門家が語る「ジェンダー・ギャップを乗り越える組織の条件」

(左から)EYアドバイザリー取締役 瀧澤則逸、コロンビア大学ビジネススクール教授 シーナ・アイエンガー 、実業家 ロッシェル・カップ


「M字カーブの変化に対応した職場復帰の仕組みが必要」
瀧澤則逸 EYアドバイザリー取締役


女性の仕事について考える時に切っても切り離せないのが、職場復帰の問題です。ライフステージの変化にともなう仕事のブランク期間への対応は、企業にとって重要な課題の一つです。

女性の労働力率は、結婚や出産の時期に一度落ち、育児が落ち着いた頃にまた上昇するというM字カーブを描きます。M字カーブそのものは昔から変わりませんが、近年変化が見られます。晩婚化・高齢出産などの傾向により、M字の底が高齢の方にシフトしているのです。

企業側は、その変化に対応する必要があります。30代で復帰する場合と40代で復帰する場合は、経験やスキル、企業としての期待も異なります。管理職として復帰することも想定した研修や制度を整える必要があります。

ブランクの間にどれだけフォローをできるかということも重要です。ITテクノロジーを活用し、自宅から少しずつ仕事に復帰できる仕組みを作ったり、トレーニングを用意したりといった工夫が、これからの企業には求められます。

文=水口万里

この記事は 「Forbes JAPAN No.31 2017年2月号(2016/12/24発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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