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上海申花(Shanghai Shenhua)への移籍に合意したカルロス・テベス (photo by Alex Grimm / getttyimages)

北京にあるスポーツバーは毎週末、大賑わいを見せている。中国のプロサッカー1部リーグ「中国スーパーリーグ(CSL)」を取り巻く熱気の高まりは、習近平国家主席が国を挙げてサッカーを強化しようと企業にCSLへの投資を奨励してきた結果だ。

政府の支援もあり、CSLの存在感は国内外で大幅に高まっている。そして、大量に注ぎ込まれ、膨れ上がったCSLの富は、前例をみない外国人選手の獲得競争につながってきた。

ただ、外国のスター選手を相次いで「爆買い」してきたことは、CSL各チームの財政を圧迫すると同時に、国内選手に与えられる機会を減少させた。これは、習主席が掲げた「国家サッカー戦略」に反する結果だ。主席が目標としているのは、サッカーでの国際大会への出場と、国内のスポーツ市場を現在の世界的なスポーツ市場の規模を上回るまでに拡大させることだ。

これらの目標を達成するには、中国人選手たちが実力をつけなければならない。外国人選手に押し出されて試合に出られず、ピッチの外で小さくなっていては駄目なのだ。中国サッカー協会(CFA)が3月に始まる2017年シーズンから、各チームに認める外国人選手枠を5人から4人に削減したのはこのためだ。

CSLは今、外国人の力を借りずに国内の水準を高め、習国家主席の希望どおりに短期間で中国をサッカー大国に育てるという難問に直面している。どうすればその実現は可能になるだろうか。

CFAは外国人選手が中国人選手の強化の妨げになることを恐れている。だが、CSLは外国人の知識や能力、技能がなければ、国内の選手の力を向上させることができない。

CFAが外国人枠を縮小した理由はもう一つある。外国人選手を獲得するための支出が膨らみ続けていることだ。2016年には、外国人選手の獲得に総額およそ4億ドル(約448億円)が使われた。

3月からの新たな規則の適用を前に、上海上港(Shanghai SIPG)はチェルシーに所属していたオスカルを7,370万ドルで獲得。アルゼンチンのカルロス・テベスは年俸4,100万ドル、2年契約で上海申花(Shanghai Shenhua)への移籍に合意した。テベスの週給は80万8,000ドル、日給は11万5,000ドルになる計算だ。

これらの契約は、中国チームによる外国人選手の爆買いがすぐには終わらないとみられることを証明している。経済的に責任ある行動とは対極をなすものだ。

試合に同時に出場できる外国人選手は今後、これまでの4人から3人に減らされる。だが、それで各チームの外国人選手の獲得に向けた姿勢が変わることはないだろう。中国の住宅市場が突発的な事態に苦しめられることになったら、ドナルド・トランプ米大統領が人民元を大幅に変動させる行動に出たら、何が起きるだろうか。

中国は実際に、債券バブル崩壊の危機にさらされている。国内サッカーを経済的に守り、選手たちの能力向上の機会が減少している問題に対応するため、外国人選手の爆買いには歯止めをかけなければならない。中国のサッカー大国への道のりには、まだいくつかの問題が残されている。

編集 = 木内涼子

 

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