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2017.02.05 12:00

孫正義、アリババ、鴻海の「アジア連合」が創出する米国の雇用


鴻海は米国に液晶パネル建設へ

ゴウによると、米国内で大型パネルの需要が高まっており、中国や日本から輸出するよりも現地生産した方が合理的だという。(中国メーカーのハイセンスは、米国で販売する液晶パネルにシャープブランドを使用する権利を2020年まで持っているが、同社はメキシコの工場で生産している)

現在、鴻海は工場の建設地を巡って各州や連邦政府と交渉を行っているが、現段階では同社の製造拠点があるペンシルベニア州が有力視されている。鴻海は、ペンシルベニア州ハリスバーグに3,000万ドルを投じてハイテク製造工場を建設し、2013年にはカーネギーメロン大学のAI研究に1,000万ドルを寄付している。

3社連合の重要性は増大する

鴻海、ソフトバンク、アリババの3社は、2015年にロボット事業でパートナーシップを締結し、鴻海とアリババはソフトバンクの子会社にそれぞれ145億円(出資比率20%)を出資している。
ゴウとマーは10年来の友人だ。今でこそ固い友情で結ばれている二人だが、アリババの副会長で台湾生まれのジョゼフ・ツァイが取り持った最初の会合では意見が対立し、激しい口論になったという。

ソフトバンクは2000年にアリババに出資して以来、同社の筆頭株主となっている。孫とマーは個人的にも非常に親しい間柄だ。ニッケイ・アジア・レビューによると、株主総会で孫はマーとは毎月顔を合わせ、毎日メッセージを送っていると語ったという。

孫とゴウも長年の友人だ。孫が昨年12月にトランプと会談した際、鴻海のロゴが入った書類を持っていたことから、鴻海の米国での投資計画が明るみに出た。このエピソードからも、二人の関係の深さがうかがえる。

編集=上田裕資

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