今後も優れた大学、質の高い教育機関であり続けたいと考える大学はいずれも、自らの国際性を広く世界に示し、各国の優秀な学生、教師たちを引き付ける必要がある。そして、それによって国際的に高い評価を得なくてはならない。
そうした努力において成功を収めているのはどの大学だろうか。世界の教育市場に関する調査を行う英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」は2月1日、「最も国際性のある大学」ランキングを発表した。
ランキングは、以下の項目に関する評価に基づき、決定されたものだ。
・ 学生に占める留学生の割合
・ 職員に占める外国人の割合
・ 学術誌に発表した論文に外国人の共著者がいること
・ 国際的な評判
これらを数値で評価した結果、上位2校はいずれもスイスの大学となった。また、上位10校までに入った大学が最も多かったのは英国だった。
米国の大学のトップは、22位のマサチューセッツ工科大学だった。THEは同国の大学が上位に入らない理由として、人口の多さを挙げている。「優秀な学生、研究者が国内に多く、外国人の割合が低くなる傾向がある」ためだという。ただ、ランキングに名前が入った大学の数は米国が最も多く、150位までに64校が名を連ねた。
日本は4校がリスト入り
日本の大学では以下の4校が、150位までのランキングに入った。かっこ内の数字は、2016年9月に発表された最新の「世界大学ランキング」(980位までがリスト入り、200位まで詳細を公表)での順位。
136位: 東京大学/ 東京(39位)
141位: 筑波大学/茨城(401~500位にランク入り)
143位: 東京工業大学/東京(同251〜300位)
149位: 東北大学/宮城(同201〜250位)
最も国際的な大学ランキング
1位(9) スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス、チューリッヒ)
2位(30) スイス連邦工科大学ローザンヌ校(スイス、ローザンヌ)
3位(43) 香港大学(香港)
4位(24) シンガポール国立大学(シンガポール)
5位(8) インペリアル・カレッジ・ロンドン(英ロンドン)
6位(1) オックスフォード大学(英オックスフォード)
7位(47) オーストラリア国立大学(豪キャンベラ)
8位(4) ケンブリッジ大学(英ケンブリッジ)
9位(15) ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(英ロンドン)
10位(25) ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(英ロンドン)
かっこ内の数字は同上