「大統領令は嘆かわしく、差別的な内容だ」と同社の創業者でCEOのテッド・プライスは述べ、トランプ政権に異を唱えるよう動画で呼びかけた。動画の中で、移民を含む多くの社員に囲まれたプライスは次の様に述べている。
「インソムニアックゲームズの社員は、トランプ大統領による禁止措置に断固反対する。大統領令は、我々の会社や仲間にとって大きな痛手となる。信仰や出身国によって人を差別することは、アメリカの精神に反する。これは嘆かわしく差別的な行為で、国民の多くが明確な憲法違反だと感じている。アメリカは移民の国であり、これからもそうあり続ける」
インソムニアックゲームズのファンの中には、プライスの発言を快く思わない人もいるだろう。実際、一部のゲーマーたちは、同社の新作タイトル「スパイダーマン」を購入しないと公言している。確かに事業に政治信条を持ち込むべきではなく、ゲーム開発会社が政治論争に加わることは愚かな行為かもしれない。しかし、正義だと信じることを貫くためには、それでも立ち上がらなくてはならないことがある。何もしない事のリスクの方が、顧客を失うリスクよりも大きいことだってあるのだ。
今回の大統領令に対しては、ゲーム業界全体が事業への悪影響を不安視しており、人道的・倫理的な観点からも大きな懸念を抱いている。今後、インソムニアックゲームズに続き、声を上げるゲーム会社が続出するかもしれない。