フォード
SUVのエッジが非常に好調で、販売台数は前年比123%増を記録。特に下半期に売り上げが伸びた。中国のSUV市場は急成長しており、昨年は販売台数が初めて800万台を上回った。中国の自動車市場はそのSUVのセグメントだけでも、日本の自動車市場全体の2倍の規模に相当する。
フォードはリンカーンの販売も極めて順調だ。2016年の販売台数は、前年の約3倍に当たる3万台を超えた。リンカーンが中国で発売されたのは2014年だが、すでに販売店を65か所に開設している。
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)
FCAは2007年に一度中国市場から撤退した後、新たな合弁相手である広州汽車集団(GAC)と組み、2012年から中国事業に再び進出。その後は特にジープに注力してきた。中国で販売されるダッジとクライスラーは富裕層向けで、販売台数は限定的だ。
ジープの2016年の販売台数は前年から倍増し、13万3,000台に達した。「レネゲード」は2万2,000~2万8,000ドルと販売価格が高額にも関わらず、流行に敏感な都市部の消費者に特に人気だ。FCA とGACはその他、コンパス、チェロキーも生産している。
ジープが北京吉普汽車(北京ジープ)と中国初の合弁会社を設立、ジープの販売を開始した当時、SUVは消費者から無骨なトラックのように捉えられていた。だが、現在そのSUVはクロスオーバーと共に、中国の消費者から最も高い支持を得ている。
巨大市場はさらに拡大へ
中国では2016年後半に自動車の需要が急増、年間の販売台数は自動車とトラック、バスがいずれも過去最多を記録。販売台数は合計およそ2,750万台に達した。
中国の自動車市場はすでに米国の1.5倍の規模に成長しており、年間販売台数は、2020年には3,000万台を超えると見込まれている。つまり、米国の自動車メーカーは高級ブランドを中心に、今後も同国でのさらなる成長を見込めるということだ。