アルトマンによると移民の入国禁止は、エアビーアンドビーやドロップボックスといったシリコンバレーの有名企業に資金を注ぐ、Yコンビネータに多大な衝撃を与えるという。
「問題はイスラム教徒だけの話ではない。全ての移民たちがたとえグリーンカードを持っていても、再入国を断られる。我が社が支援する多くの企業の創業者が移民たちだ。イスラム教徒の排斥は反アメリカ的な移民政策の象徴だ」とアルトマンは述べる。
Yコンビネータは同社のメンバーにピーター・ティールが加わっていることに関し、強い非難を浴びていた。ティールは選挙期間中からトランプの応援を繰り広げ、今や政権移行チームの主要人物となっている。大統領選挙の以前から、アルトマンはティールとは相容れない意見であることを述べていた。しかし、政治的意見の違いを理由に役員会から追放することは拒んでいた。
28日にティールの広報担当者は短い声明を発表し「ピーターは信仰にもとづいて移民を選別することを支持しない。トランプ政権もそのような措置をとっているわけではない」と述べた。
アルトマンはそれ以来、ティールと会話をしていないという。「今回の措置が宗教に基づくものではないという主張は正しいが、これは移民の入国制限は受け入れ難いものだ。彼とはこの件で近々話すつもりだが、私は彼とは異なった意見を持っている」と述べた。
抗議グループに勇気づけられたアルトマンは、今後に対しては楽観的だという。彼はデモの群れに消えていきながら次のように語った。
「こんな事態はぜひとも避けたかったが、ここに集まった人々には勇気づけられた。さっき選挙でトランプに投票したという人物に会ったんだが、彼はこう言ったんだ。彼に投票したのは間違いだった、と」