フォックスCEOは、このスタートアップ支援プログラムについて「支援対象を年間5社に絞っているため、非常に厳しい競争が行われます」と語る。「私たちは、ビジネスを成功させることがどれだけ大変か、また創業者が資金、時間、リソースを確保することにどれほど苦労しているかを熟知しています。私たちの専門知識と、ロレアルの事業規模やノウハウを掛け合わせることで、グローバル展開を目指すスタートアップに比類のないチャンスを提供することができるでしょう」
一方、ロレアルのチーフ・デジタル・オフィサーであるルボミラ・ロシェは「既存概念を打ち破る新しい発想や、消費者の期待に叶う新しいサービスを生み出す上でキーとなるのが、開かれたイノベーションです」と話す。「私たちが持つ美容の専門知識を活かし、ファウンダーズ・ファクトリーと共に次世代の起業家を支援することに喜びを感じています」
ロレアル社はこれまでにもさまざまな先進的な取り組みを行ってきた。2015年には、AR(拡張現実)技術を利用したメイクの疑似体験アプリ「メイクアップ・ジーニアス(Makeup Genius)」を開発。また今年1月上旬にラスベガスで開催された家電見本市「CES 2017」では、髪や頭皮の状態を検知する各種センサーが搭載されたスマート・ヘアブラシを発表している。