米食品大手のクラフト・ハインツとウィンフリーは25日、食の共同事業を立ち上げると発表した。ミールタイム・ストーリーズ(Mealtime Stories)と称する事業で「より手に入れやすい、栄養豊富な“本物の”商品ラインナップをつくる」ことが目的だ。
クラフト・ハインツとウィンフリーは声明を発表し、同ブランドの最初の商品は複数のカテゴリーにまたがる冷蔵食品になると明らかにした。
ミールタイム・ストーリーズについては、クラフト・ハインツが開発、製造、米国内での販売を行い、収益の10%が飢餓撲滅を目指す慈善事業に寄付されることになる。
米フォーブス誌ではウィンフリーの代理人に、クラフト・ハインツと提携した背景にどのような動機があったのか、また、ウィンフリーが2016年春に米特許商標庁に申請した商標登録と一連の新商品の関連を尋ねたが、答えは得られていない。
ウィンフリーは2016年5月、「オプラズ・キッチン」の名前で商標登録を申請。この「オプラズ・キッチン」は「主に牛肉、魚、鶏肉や野菜で構成される冷凍食品、調理済み食品やパッケージ食品」を含む幅広い食料品をカバーしている。
ウィンフリーが食の部門で企業とパートナーシップを組むのは、今回が初めてではない。2014年にはスターバックスと共同で「ティーバナ・オプラ・チャイ」を販売した。
また2015年にはダイエット大手ウェイトウォッチャーの株式の10%を取得して株式市場を大きく沸かせ、その発表から2日以内に、ウェイトウォッチャーの株価は170%以上高騰した。一連の株価上昇で7億ドル(約790億円)以上が生み出され、ウィンフリー自身もおよそ1億1,000万ドル(約125億円)を手にした。
ウィンフリーは米長者リストの「フォーブス400」最新版で239位にランクインしており、1月25日時点で彼女の純資産額は29億ドル(約3,300億円)となっている。
同25日の取引終了後のセッションでクラフト・ハインツの株価はわずかに上昇したが、ウィンフリーが同社に大きなプラスの効果をもたらすかどうかはまだ分からない。25日の同社の株価は、レギュラー・セッションの終値が前日比わずか0.17%の上昇、取引終了後のセッションでさらに0.7%上昇しただけだった。