最高級の生地を紡ぐ、ロロ・ピアーナの「壮大な取り組み」

ロロ・ピアーナの製品は、すべてイタリアの工場で素材の価値を最大限に引き出す伝統的な製法を用いて、丁寧に仕立て上げられている。

細く、軽く、しなやかな最高級の原毛を、極上の着心地の服に仕立て上げる高級テキスタイルメーカー、ロロ・ピアーナ。そこには真摯な哲学が紡がれている。


スーツはもとより、カジュアルなスタイルにおいてもさりげない気遣いができるファッション上級者の装いには、精神的な豊かさをも見て取れるものだ。ロロ・ピアーナは、まさにそんな男が愛用する服を仕立てる。単なる贅を尽くした高級品ではない卓越したラグジュアリー。その価値を知るものが着こなしてこそ、エレガントに輝く。まずはその哲学を知るべきブランドなのだ。

180年余の歴史を持つ高級カシミヤ・ウールのトップメーカー、ロロ・ピアーナ。19世紀初頭にイタリアのテキスタイルの中心地であるヴァルセシアでウール商人としての一歩を踏み出し、以来、6世代にわたり、厳選された天然素材だけを扱ってきた。

その情熱は、素材確保のためのたゆまぬ努力から始まる。あるときは、世界で最も細い“神の繊維”をもつビキューナの保護活動でペルー、アルゼンチンへ。またあるときは、生後12カ月以内のヒルカス子山羊からわずか30gしか採取できないベビー・カシミヤを求めて、モンゴル、中国北部の山岳地帯へ。オーストラリア、ニュージーランドでは、カシミヤよりも細く、ビキューナのように軽い特別なメリノウール「ザ・ギフト・オブ・キングス®」の開発のために、ブリーダーたちを支援する。調達においては、何より地域の伝統や自然を尊重し、時には長い年月をかけて根気強く共同開発を行う。


写真はベビー・カシミヤ・ダブルのアイコニックなマルティンガラ付きコート。ダブルフェイスの裏地は縫い目の見えない縫合で美しい仕上がり。膝上丈、クラシックカット。同じベビー・カシミヤの取り外せるビブとニットの襟が付いている。コート¥1,037,000

こうした壮大な取り組みを経からこそ、織り上がった生地は、悠久の時間、深遠なる自然の恵み、そして、それらを紡ぐ人と人とのつながりを醸し出すのだ。それがロロ・ピアーナが目指す最高品質であり、「最高の製品のみを保証する」という哲学をつくり上げている。

柔らかな風合い、優しく包み込まれるような着心地は、最高の素材とクラフトマンシップを追求し、極上の品質を求める人に。そして、その哲学は伝統と自然を尊重し、真のエレガンスを求める人に捧げられているのだ。

ロロ・ピアーナ銀座並木通り本店

ロロ・ピアーナの世界観を体感できる日本における旗艦店。自社一貫体制で生み出すシンプルでモダンな最高品質の製品が取り揃う。メイド・トゥ・メジャーとメイド・トゥ・オーダーのサービスも行っている。

住所:東京都中央区銀座7-5-5
営業時間:11:00~20:00 年中無休
TEL:03-3572-0303

文=高城昭夫

この記事は 「Forbes JAPAN No.30 2017年1月号(2016/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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