3. 「ガラス製ボディ」に適した充電方式
これまでにリークされた様々な情報から、iPhone 8のボディは全面ガラス製になることが予想されている。ガラスは従来のアルミニウムに比べて問題が多く、消費者からの支持も決して高くないことを考えると、あえてガラス製にするのは一見奇妙に見える。
しかし、インダクティブ充電を採用するのであれば話は別だ。アルミニウムではインダクティブ充電は不可能なため、ボディをガラス製にする必要があるからだ。一方で、RF充電であればボディの素材は関係なくなるため、リスクを冒してガラス製にする意味はなくなる。
結論:iPhone 8は遠距離ワイヤレス充電に非対応
Copperfield Research は、Energous社のCEOが全くのデタラメを言っていたのではなく、アップルと提携を結んだことは事実だろうと推測している。また、アップルはRF充電技術を研究するために、今後もEnergousとの提携を継続する可能性が高い。しかし、これまでのアップルの動きを分析すると、iPhone 8でEnergous社のテクノロジーを搭載することはないことがわかる。
将来的にRF充電がiPhoneに搭載される可能性は十分あるが、アップルはDockコネクタを11年間採用し続けているように、充電技術の変更には消極的だ。また、インダクティブ充電のために変更したボディ素材を1、2年でRF充電のために変更することも考えにくい。
MacRumorsによると、Copperfield ResearchはEnergous株のショートポジションを取ったという。彼らの情報は公平性を欠くかもしれないが、十分精査を行った上でRF充電がiPhone 8に搭載される可能性はないと結論付けたことには変わりはないだろう。
数週間前にはオーディオブランド「Beats」の公式インスタグラム上で白いiPhone 7と思われる写真が投稿され、かねてから噂されていた新色がいよいよ発売されるのではと大きな騒ぎになった。しかし、実際にはインスタグラムのフィルターによって白く見えただけだった。この事例からも、iPhone 8で遠距離ワイヤレス充電が実現することを過度に期待しない方が賢明かもしれない。