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「未来の車」の安全を守る”最後の砦”に

「”The Right Place at The Right Time “。そしてそこに我々にしかない独自の技術がある」

そう流暢な日本語で話すのは、「コネクティッドカー」のサイバーセキュリティ企業であるTrillium(トリリウム)代表取締役のデイビッド・M・ユーゼだ。

外資系半導体大手の日本代表を務めていた彼は仲間とともに同社を設立。第二電電(現KDDI)などの創業者千本倖生、名門レーシングカーチーム「aprmp」の母体会社の会長を務める小山伸彦らと強力な経営陣を編成し、20年に世界中で2億台以上が走ると言われる、インターネットと常時接続するコネクティッドカーのセキュリティソリューション事業を手掛ける。これからの自動車はネットワークへの接続で便利になる半面、悪質なハッカーが外部から操作することにより暴走事故につながるという脅威とも向き合わなければならない。

「自動車が武器になってしまう。誰かが守らねば」

ユーゼの思いは、自動車の「最後の砦」を担うこと。それを実現させるのがトリリウムの技術だ。自動車のハッキング対策は、1通信回線上、2車のゲートウェイ、3車載ネットワークの3つがある。最後の車載ネットワーク対策こそ、彼らの主戦場。誰も手をつけていない”フロンティア市場”だ。

「アメリカでは15年からエアバッグと同様に、自動車へのサイバーセキュリティ導入を義務付ける規制が一部で開始されるなど、大きなうねりになっている。まさに”今、そしてこれからが勝負”だ」

車載ネットワークを流れる小さなデータは、コンピュータで使われる技術では対応できず、既存のセキュリティソフト企業では簡単に参入できない。また、半導体メーカーで開発するには数年の時間がかかる。だからこそ、この”空白地帯”の事業領域を埋める独自技術を持つ同社の強みが生きるという。

「グローバル展開は当然。私たちは19年から20年までに包括的な車載セキュリティソリューションを提供できる」

そう語るユーゼに、なぜ日本で起業したのかを問うた。「人は城、人は石垣、人は堀。信頼し合える仲間がいるから」25年以上、日本を拠点にしていた彼の答えはシンプルだった。

文=山本隆太郎 写真=アーウィン・ウォン

 

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