日本で最も成功した女性起業家、テンプスタッフ篠原欣子の人生

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日本が「失われた10年」と呼ばれる90年代に入り、企業らが正規雇用を減らしパートタイム雇用を増大する中でテンプホールディングスは急成長を遂げた。2008年には東京証券取引所に上場。その後、米国の同業Kelly Servicesの株式の4%を取得し、パートナーシップを確立。2012年はジョイント・ベンチャーを設立し、中国や香港、韓国での事業を始動した。

テンプホールディングスは現在、リクルーティングやアウトソーシング、コンサルティングやシステム開発も手がけている。しかし、売上高では人事派遣業が直近の四半期の売上高24億ドルの78%を占めている。契約企業は日本で2万7000社に及び、米国や中国、インド、オーストラリア等、13か国に進出している。

テンプホールディングスの事業は今後の10年も、さらに成長が見込まれる。同社の調査チームによると、日本の人口の高齢化がさらなるビジネスチャンスを生むという。調査では日本は今後、583万人分の労働力が不足し、その穴を埋めるのが、同社の人材派遣サービスになるというのだ。

2016年春からテンプスタッフ名誉会長となった篠原は、再婚はしておらず子供も居ない。2014年に篠原は持ち株の5%を投じ、篠原欣子記念財団を設立。看護士やデイケアスタッフ、ソーシャルワーカーを目指す学生らに奨学金を授与する活動を行っている。

編集=上田裕資

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