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2017.01.22 17:00

フィンランド発の体に優しいチョコレート「Goodio」が大人気の理由

Nikiforov Daniil / shutterstock.com

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チョコレート工場を立ち上げる以前、ユッカ・ペルトラはスマホゲーム「Angry Birds」で有名なフィンランドのロビオ・エンターテインメントでゲーム開発に従事していた。食に関する仕事の経験は皆無で、業界に精通した共同創業者がいたわけでもない。なぜ彼はそのような劇的なキャリアチェンジに踏み切ったのか?

「企業は利益を追求する以外にも、消費者の信頼を得ること、そして良質な素材を使うことにフォーカスすべきだ」とペルトラは主張する。ペルトラが創業した「グーディオ」(Goodio)は、健康食品としてのローチョコレートを製造販売するブランドだ。ローチョコレートとは、非加熱または低温加工されたカカオ豆を使い、その栄養分が失われないように非加熱または低温で加工されたチョコレートのこと。健康志向の人々に人気がある。

起業のきっかけについて、ペルトラはヘルシンキからの電話インタビューで次のように語る。「ある時、食品の成分表示を見ていて、『信頼できるブランドがあればいいのに』と思った。起業の分野も食の分野も未経験だったから、周りの人たちには少々クレイジーだと捉えられたけれど、不安はなかった。私には情熱があり、重要な変化を起こす上では既成概念にとらわれていないことがアドバンテージになると思った」

スポーツ愛好家で、健康食品マニアでもあるペルトラがチョコレートに着目したのは2011年のこと。「それまではチョコレートはほとんど食べなかった。体に悪いものだと思い込んでいたから。実際はその正反対だった」

2015年のチョコレート市場は980億ドル(約11兆円)。その大部分をスーパーなどの棚に並ぶ、白砂糖が主成分のチョコレートが占める。一方でローカカオは、抗酸化物質を豊富に含んだアマゾン発祥のスーパーフードとして近年、注目を浴びている食材だ。血圧を下げ、血行を促す効果があり、鉄分も豊富だとする研究結果もある。

創業3年で売上1億円を突破。海外にも進出

カカオの木はマヤ文明、アステカ文明の昔から栽培され、やがてヨーロッパ人によってアフリカ大陸にもたらされた。今や600万人近くの生産者の暮らしを支える、金のなる木でもあり、世界のカカオの40%を産出するコートジボワールでは最も多くの収入をもたらす農作物となっている。

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編集=海田恭子

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