フェイスブックは1月17日、中小企業のオンライン活動に関する調査「2017 Future of Business」の結果を発表した。この調査には世界銀行とOECDも協力している。調査対象はフェイスブックページを所有する33カ国に渡る14万以上のスモールビジネスで、企業のテクノロジー導入を推奨する内容となっている。
「私たちは新しいプラットフォームとしての責任の大きさを認識しており、テクノロジーは誰もが参加できる機会を提供するべきだと考えています」とフェイスブックのシェリル・サンドバーグCOOはフォーブスの電話取材に応えた。「フェイスブックを通じて創出された雇用の数は驚くべきものです。私たちはスモールビジネスの成長を支援したいと考えており、雇用を生み出し続けてくれることを願っています」
現在、フェイスブックページは6,000万社以上の中小企業に利用されている。「フェイスブックページは配管業者やベーカリー、生花店といった様々な企業が活用し、顧客を開拓し製品やサービスを広めるツールとして利用されています」とサンドバーグは言う。
国際貿易関連のスモールビジネスは大きく成長していることも調査から分かった。調査対象のおよそ17%が国際貿易関連のビジネスだった。フェイスブックページで「いいね」をしている人の35%以上が企業の本国以外のユーザーであり、この数字は2015年と比べて5%増加している。他国のビジネスとつながっているフェイスブックのユーザーの数は10億人だという。
ジェンダーに関する調査では、管理職の65%以上を女性が占める企業は、男性主導の企業よりも将来の展望を楽観視していることが分かった。一方、女性主導のビジネスの方が男性主導のビジネスよりも規模が小さく創業からの年数も短いことも分かった。創業から10年以上の男性主導の企業が28%なのに対し、女性主導の企業は18%だった。
また、女性主導のビジネスの方が男性主導のビジネスよりも、事業にオンラインツールを取り入れる傾向が高いことも分かった。
「テクノロジーへのアクセスが容易になったことが、ビジネスにおける不平等の是正に役立っています。私たちは女性主導のビジネスや女性の多い企業をより深く理解するために今後も調査を進めたいと思います」とサンドバーグは語った。
フェイスブックが企業に多くのメリットを与えるのは、20億人近い月間ユーザーの間でコミュニティーを築きやすいからだ。「ビジネスの世界で変革をもたらすのは、雇用を創出し、持続可能なコミュニティーを作り上げられるようなビジネスを行う人々です」とサンドバーグは述べた。