「20歳を過ぎてしまったらすべきこと」 メタップス佐藤航陽社長

メタップス代表取締役社長 佐藤航陽 (photographs by yOU (Yuko Kawasaki))


DMMの創業者兼会長の亀山敬司さんに若いころの話を聞いたとき、いまの自分と同じようなことを考えているなと感じたことがあります。亀山さんは「物事の真理」というのが存在すると信じて、世界中を旅して、自分の目で見てから納得したそうです。それから、リスクのあること、危険なことをあえて行うことで、自分の許容値を上げていった。あとは、ひとつの場所にとどまらないようにした。

僕もまったく同じです。とにかく慣れが怖い。その場所に慣れて、全員お互いに知っていて、どこに何があるかもすべて把握している状態が長く続いたら、脳は衰退していく。常に新しいこと、危ないこと、不安になることをし続けることが、能力の発達という意味では重要ではないかと思います。

「あ、もうだいたいわかったな」となるとダメですね。本能的にそこから離れようとする(笑)。うん、確かにそれがクリエイティビティと直結しているのかもしれません。

佐藤航陽の1日

8:45 起床
10:00 出勤
10:00〜0:00 経営会議(月・金)
0:00 退社
1:00 帰宅
2:00 就寝

家と会社の関係
社長室に生活のほどんどすべてがあります。家はシャワーを浴びて寝るだけの場所で、パソコンも持って帰りません。手ぶらで会社にきて、手ぶらで帰ります。

【お薦めの本】
『宇宙の扉をノックする』『マクロウィキノミクス』。本は基本読み返さないのに、読み返した希少な2冊。『宇宙の扉をノックする』は「重力は私たちがいる次元以外に漏れ出ている」という仮説がユニークでした。内容は実生活に生かせる本が好きです。

【Apple Watch】
発売して即購入。スマホを毎回取り出すのは面倒なので、愛用しています。メッセンジャーやメールもこれで読みます。

さとう・かつあき◎1986年、福島県生まれ。早稲田大学法学部中退。大学在学中の2007年にメタップスを設立。ビッグデータと人工知能(AI)を駆使して経済やお金の再発明を目指すテクノロジーカンパニーを率いる。


構成=堀 香織

この記事は 「Forbes JAPAN No.30 2017年1月号(2016/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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