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企業家、テクノロジー、ビジネスをカバーするジャーナリスト。

Ronnarong Thanuthattaphong / shutterstock.com

2015年夏に楽器メーカー、フェンダー(Fender Musical Instruments Corporation)のCEOに就任したアンディ・ムーニーの使命は、新たなデジタル製品の開発を進めると同時に、中核事業の活性化を図ることだった。

フェンダーブランドの価値を考えると大きな賭けだ。ギターについての知識がほとんどない人でも、フェンダーの楽器に馴染みがある人は多いはずだ。ロックの神様ジミ・ヘンドリックスも、エリック・クラプトンやブルース・スプリングスティーンのようなアーティストたちも、フェンダー製の楽器を愛用している。

アリゾナ州スコッツデールに本社を置く同社の2016年の収益はおよそ5億ドル(約580億円)。このうち50%は楽器とアンプ、20%は楽器用アクセサリーなどの売上によるものだ。年間の成長率は5~10%だとムーニーは言う。

ムーニーは、かつてサーフィン・スノーボードブランドのクイックシルバーのCEOを務め、ウォルト・ディズニー・カンパニーやナイキでの経験もある。彼は現在、ベテランミュージシャンや音楽を学ぶ学生たちのニーズに注目し、改めて焦点を当てている。

最も野心的ともいえる取り組みは、2017年春に発表予定の購読ベースのギター学習サービスだろう。年間99ドル(約1万1,500円)で500時間分の理論と練習コンテンツを購読できるシステムだ。

ムーニーはこう指摘する。「市場全体を見ると、レッスン事業の売上規模は楽器販売事業の売上のほぼ2倍。ギター購入者の90%が、最初の数か月で技術の習得を諦めてしまう事実を考えると、デジタル学習の分野でブランド展開をすることにビジネスチャンスがあると感じた。学習のトレンドは明らかにデジタル志向になりつつあるからだ」

フェンダーは、組織化・ブランド化された学習システムが、新米ギタリストたちにとって、YouTubeなどで見られる無料レッスンコンテンツよりも魅力的なものとなることを期待している。プログラム開始後は、ギターやアンプを購入した人を対象にレッスンの無料サンプルを提供する予定だ。

さらにフェンダーは2016年6月、すでに演奏ができるギタリストを対象に、モッド・ショップ(Mod Shop)というカスタムオーダーサイトを立ち上げている。このサイトを通じて、顧客は好きなパーツを選んでカスタムメイドの楽器を注文できる。2017年には、カスタマイズできる楽器の数を増やし、一部のアンプも扱いを始める予定だ。

ムーニーは自身のキャリアを振り返り、これまで働いた企業の中ではナイキが最もフェンダーに近いと言う。フェンダーが著名ミュージシャンと提携しているように、スポーツウェアやシューズを取り扱うナイキも著名なスポーツ選手との提携関係を維持している。だが、ナイキはフェンダーと比べ、その関係をより戦略的に市場シェア拡大に生かせている。

ムーニーは次のように語る。「当社には、とてつもなく大きな成長への道が開かれていると確信している。そして今後、当社の製品を使用するアーティストを増やし、それを市場シェア拡大につなげていくことができるだろう」

編集=森 美歩

 

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