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2017.01.05 11:30

生理用品の「タブー市場」に切り込んだ女性起業家たち

LOLAが販売するオーガニックコットン製タンポン (Credit: LOLA)

LOLAが販売するオーガニックコットン製タンポン (Credit: LOLA)

ニューヨークでは2015年の秋、生理用ナプキンの機能を兼ね備えた女性用下着を製造するTHINX(シンクス)が地下鉄で展開した、巧妙かつシンプルな広告シリーズが話題を呼んだ。

広告では、台座から垂れ落ちる生卵で女性の生理を暗示したり、半分に割られた赤いグレープフルーツで女性器を表現したりしている。


THINXの地下鉄広告 (Credit: THINX)

この広告はニューヨーク市交通局により問題視されたが、その理由は卵や果物を使った婉曲表現ではなく、キャッチコピーで「period(生理)」という言葉が使われたことだったという。進歩的なマンハッタンでさえも、生理現象はいまだに不快なものと思われているのだ。

幸いなことにTHINXはこれに屈せず、この広告は「生理」という言葉を中心部に据えたまま、ニューヨークの地下鉄の車内や駅構内に掲示された。それから1年、同社は人々の目を引く広告を打ち続け、昨年春にはトランスジェンダーの男性モデルを起用し、自社のボーイショーツ商品を着せて登場させた。

これまで数十年にわたり真のイノベーションを経験してこなかった婦人衛生用品業界は今、ついに繁栄の時を迎えつつある。THINXの他にも各社が新たな製品を次々と投入し、投資家らは今まであまりにも長く無視されてきた市場に、大量の資本を注入している。

ローレン・ショルティとエリカ・ジェンセンは昨年、400万ドル余りを調達し、タンポンに代わる生理用品の月経ディスクを製造・販売するフレックス・カンパニーを創業した。

同社が製造する「フレックス」は、子宮頸部に挿入して使い、経血を吸収する代わりに容器内に溜める仕組み。特許を取得した独自素材は体内で温められると体にぴったりフィットする形になる。1ディスクで12時間使用でき、タンポン使用時にはできない水泳やセックスなども可能だ。


月経ディスクの「フレックス」 (Credit: The Flex Company)
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翻訳・編集=遠藤宗生

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