しかし、ランキングの対象に既に世を去った人物を含めると、意外な人物の名前が浮上する。今年最も稼いだミュージシャンは2009年に死去したマイケル・ジャクソンなのだ。彼は今年1年で8億2500万ドル(約970億円)を稼ぎ出しており、この金額はフォーブスが把握するセレブの年収額としては最高記録だ。
今年3月、ジャクソンの遺産管理団体は、ビートルズの著作権を管理するソニーATVミュージック・パブリッシングの株式をソニーに7億5,000万ドルで売却した。ジャクソンは1985年にATVミュージック・パブリッシング(後にソニー・ミュージックと合併)を、ポール・マッカートニーとの買収合戦の末、4,750万ドルで購入していた。この投資によりジャクソンは7億ドル以上の利益を得たことになる。
この一年で数多くの偉大なミュージシャンたちが世を去った。プリンスやデビッド・ボウイ、マール・ハガード、グレン・フライ、“女性版ジェイムス・ブラウン”と評されたシャロン・ジョーンズ、レナード・コーエンらだ。彼らはもしかしたらジャクソンと一緒に、天国で音楽フェスティバルを開催しているのかもしれない。
今年の音楽業界で活躍したメンバーとしては他に、アルバム「パーパス」が大ヒットしたジャスティン・ビーバーや、アリーナツアーで8,000万ドルを稼いだアデル、ストリーミングの王者となったドレイクらが挙げられる。