職場におけるジェンダーの平等は進んでる? 女性の「生の声」からわかること

Diego Cervo / shutterstock

2016年、女性たちは職場について何を語っただろうか。

女性の労働環境の改善を目指すフェアリーゴッドボス(Fairygodboss)のサイトでは昨年も、仕事や企業について大勢の女性たちの意見が共有された。

同サイトと筆者はそれを振り返り、ほかの第三者調査機関の所見と比較し、アメリカの職場におけるジェンダーの平等の現状について検証。その所見を、53ページにおよぶ報告書「職場におけるジェンダーの平等の現状(2016年版)」にまとめて発表した。ここにその主な所見の要約を記しておく。

楽観的要素

多くの女性は、自分の仕事に大いに満足している。

<女性の仕事満足度> *5=最も満足度が高い
・満足度「1」 約10%
・満足度「2」 10%超
・満足度「3」 20%超
・満足度「4」 40%弱
・満足度「5」 20%弱

また半数強(56%)の女性は、職場で男性と平等な、公平な扱いを受けていると報告している。

依然として不公平な部分

残念ながら、「不平等」について女性たちと雇用主の見解が異なる部分も残っている。女性たちは依然、昇進や給与についての不平等が主な懸念だとしているが、一方で雇用主は「パイプライン(と雇用に関する問題)」の問題があるとしている。

<女性が考える職場におけるジェンダーの不平等の種>
・昇進 35%超
・給与 30%弱
・評価・レビュー 20%強
・雇用 15%弱

また2016年は多くの雇用主が育児休暇方針を競って改善したり、あるいはワークライフバランスのさらなる充実を図るなどの措置を講じた。だが女性の職場留保率は、給与と昇進の平等という根本的な問題への対処がなされない限り、改善することはないようだ。

<職場に引きとめるために雇用主ができることを1つ挙げるとしたら>
・報酬アップ 24%弱
・より多くの女性の幹部昇進 18%強
・ワークライフバランスや各種方針の改善 12%弱
・福利厚生の拡充 約10%
・特になし(満足している) 約10%
次ページ > 雇用主にできること

編集=森 美歩

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事