AIは「プラスになる」と考えるも「理解している」のは3割未満

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マーケティングソリューションを提供するデマンドベースと調査会社ウェークフィールド・リサーチが合同で実施した調査によれば、マーケティングリーダーの80%は、2020年までにAI(人工知能)がマーケティングに革命を起こすと考えている。

回答者のほぼ全員(98%)は、AIが総合的なマーケティングにとって何らかのプラスになるという考え方を示した。だが否定的な要素もある。

それは、マーケティングにおけるAIの役割が増えていくと予想する人が大多数な一方で、AIについて理解している自信があるという人は回答者のわずか26%という事実。さらに、現在AIを利用しているという人はわずか10%だった。この結果は、マーケティング担当者たちがAIの導入に際して挙げた難題とも合致している。その難題とは以下の通りだ。

・既存のテクノロジーとAIの統合(60%)

・従業員のトレーニング(54%)

・結果の解釈に伴う困難(46%)

デマンドベースのテクノロジー担当副社長であるアマン・ネイマットは、調査結果の発表にあたって次のように語った。「AIの導入を成功させるには、マーケティングリーダーたちが率先してチームにAIの教育や経験の機会を提供し、既存のB2Bテクノロジーに効果的にAIを取り入れることができるようにする必要がある」

ネイマットはさらに、調査結果ではなくAI全般についていくつかの質問に答えてくれた。

-AI(人工知能)をどう定義しますか?

AIは単純に、機械が持つ“人間の知能を模倣する能力”だ。AIの定義は、それによって何が可能かによって常に変化している。かつてのAIはデータの分析や質問への回答のみを行っていた。だが現在のAIは人間レベルの意思決定ができ、それに基づいて自動的に行動することができる。

これをマーケティングに関連づけて説明すると、最近までは人間がウェブサイトのトラフィックを分析し、どのコンテンツがオーディエンスの共感を呼ぶのか予想していた。その上でA/Bテストを実施し、新たなウェブサイトを構築していた。

だが最先端のAIを使うと、機械がトラフィックを分析してA/Bテストも実施し、オーディエンスの好みに合わせた新たなウェブサイトを作成する。これが全て自動的に行われる。
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編集=森 美歩

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