アメリカで不安障害に悩んでいる人は4,000万人にのぼるが、実際に治療を受けている人はその3分の1程度。不安は健康に悪影響を及ぼし、慢性的な疾患を引き起こす可能性がある。また、職場での生産性を下げ、同僚との関係を損なうこともある。
以下に、よくある4つのタイプの職場不安とその効果的な対処法を紹介する。
1.人前で話をするのが怖い
人前で話をすることに対する恐怖心は一般的で、「スピーチ恐怖症」という呼び名があるほどだ。スピーチ恐怖症の人は、大勢の前で演説をするにせよ、同僚を相手にプレゼンをするにせよ、「人前で話をする」と考えるだけでひどい汗をかいたり、心拍数や血圧が上昇したりする。そのため、人前で話をする仕事を避ける傾向にあり、理想の仕事や大きな昇給のチャンスを逃してしまうこともある。
この不安症の一番の対処法は、パブリックスピーキング(弁論や演説)の講座を受けることだ。しかし、もしかなり深刻であれば、何かしらの治療を受けるのが一番かもしれない。心理療法や薬物療法が、恐怖心の克服に役立つこともある。
2.質問をするのが怖い
質問をしないでいることは、ゆっくりとキャリアの死に向かっているようなものだ。確かに、質問しにくいときはある。新しい仕事を始めたときは特にだ。周囲の人に、自分が履歴書に書いた通りの「有能な人物」であるというイメージを与えたいからだ。誰もが優秀と思われたい。
だが、どんな仕事であれ、優秀であるためには継続的な学びと成長が必要であり、それには、周りにいる優秀な従業員から学ぶのが一番だ。
同僚に質問をするのを恐れてはならない。周囲に悪い印象を与えるのが不安ならば、まずは質問事項を書き出して、自力で答えを見つけられるかを考えてみる。しかし、それに時間をかけすぎてはならない。エゴは捨てて同僚に尋ねてみよう。それが答えを得るための一番簡単な方法であることが多い。