ビジネス

2016.12.26

親の急死に奮い立った、先義後利の起業家

(左) 日本ベンチャーキャピタル 照沼大 (右) BOLSTER 松田忠浩 (photograph by Toru Hiraiwa)


照沼:シニア向けビジネスでの起業は、ともすれば「儲かりそうだから」という動機になりがち。しかし、家族間のコミュニケーションに強い思いを持つ松田さんは先義後利の起業家であり、着実に利益を上げられる実力もあります。高齢化社会の日本で、今後は社会課題解決の一助になるサービスの展開に期待しています。

松田:私は人生で、2度大きな目標を設定しました。1度目は29歳。自分の中学・高校等の友人が親の葬儀へ駆けつけてくれたことに心を動かされ、「1 万人をハッピーにする」という目標を掲げました。

これはビジネスやプライベートを通して、40歳までに十分達成できたと思い、起業時には「100万人をハッピーにできるサービスを提供する」と再設定。この数字は決して大げさではなく、日本のシニア3400万人のたった3%です。この目標さえも数年後には“ただの通過点”にーそんな高い志で、事業に邁進していきます。


照沼 大◎日本ベンチャーキャピタル(NVCC)執行役員。慶應義塾大学経済学部卒。アンダーセンコンサルティング、プレステージ・インターナショナルを経て、1998年に同社に入社、現在に至る。主な投資先は、マークラインズ、ペットゴー、アールキューブなど。青山学院大学大学院非常勤講師。

松田 忠浩◎BOLSTER代表取締役社長。関西学院大学卒。ソフトバンクでEC事業立ち上げ、広告事業責任者を担当。退社後の2016年2月にBOLSTER株式会社を創業し、現在に至る。社外ではRettyのエヴァンジェリスト、ゼロスタートの新規事業開発担当を務める。

文=山本隆太郎

この記事は 「Forbes JAPAN No.29 2016年12月号(2016/10/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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