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2016.12.18 18:00

オバマの青春を描いた映画「バリー」 ネットフリックスで公開中

(Photo by Paul Morigi/Getty Images)


恋人との関係も
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物語では公に手に入る情報も参考にしたが、創作も盛り込まれている。例えば映画に登場するバリーの恋人シャーロットは、オバマ氏が当時付き合っていた複数の女性を1人として表現した人物だ。「1人にまとめた方が分かりやすいと感じました。オバマ氏が当時どんなことを経験したのかを語るのが重要であり、そのためにはシャーロットとの時間も描く必要がありました」とガンジーは説明する。

オバマ氏はニューヨークの裕福な地域でも時間を過ごしたが、当時は最も危険な地域の1つとされたエリアでバスケットボールにも興じていた。映画では、その近くにある公営住宅を見学したバリーが友人に「これが政府の仕打ちだ」と説明される場面もある。

このシーンは重要だとガンジーは説明する。「オバマ氏はハワイやインドネシアで育ち、その後アイビーリーグに所属する名門大学から5ブロック、ハーレムから10ブロックの場所で過ごしました。映画ではハーレムにおける貧困の状況や、当時のニューヨークにおけるアフリカ系アメリカ人たちの暗い部分を目の当たりにするオバマ氏を描きたいと思いました」
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その結果、オバマ氏はアフリカ系アメリカ人を支援するコミュニティー・オーガナイザーになる。だが当時のオバマ氏はいずれの世界にも身の置きどころのない存在だったとガンジーは言う。

「当時の彼を知る人は少ないです。しかし、この物語を通し、アメリカの人種問題に焦点を当て、いかにして普通の青年が米国大統領になったのかを描けると感じました。さらにアイデンティティとは厄介なものであることも表現しました」

映画「バリー」は12月16日から日本のネットフリックスで公開されている。

編集=上田裕資

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