そもそも、21歳から35歳の若者はワインを飲むのだろうか?頻度、銘柄、選ぶ基準は何だろうか?フランスのマーケティング・コンサルティング会社のSOWINE/SSIが実施した、ニューヨークとロンドンの若者に関する調査結果を見る限り、ワイン界の将来はかなり明るそうだ。
アメリカとイギリスは、金額ベースで世界最大のワイン輸入国である。数量ベースではドイツに次いでそれぞれ2位と3位だ。では、ニューヨークとロンドンの若者はワインをどれくらい飲むのかというと、かなりの量を飲んでいるようだ。
ニューヨークでは52%、ロンドンでは59%の若者が頻繁にワインを飲んでおり、ワインの世界に強い関心を持っている(ニューヨークが78%、ロンドンが67%)。ワインを飲んだことがないと回答した若者は、ニューヨークがわずか3%、ロンドンが12%だ。
これに対して、フランスではなんと30%の若者がワインを飲まないと回答。味が嫌いというのが主な理由だ。
若者たちはワインについて知識があるのだろうか?ニューヨーカーの方が、ワインについて詳しい、あるいは彼らの方が自信があるようだ。ワインについて全く知識がないと感じている若者は、ロンドンの16%に対しニューヨークはわずか6%。自分を“ワイン初心者”だと思っているのは、ニューヨークが39%、ロンドンが48%で、“エキスパート”と思っているのはそれぞれ13%と7%だった。
では若いワイン愛好家たちは、何を飲んでいるのだろうか?ニューヨークとロンドンで最も人気の高いぶどうの品種は意外にもメルロー(ニューヨーク34%、ロンドン27%)。2位はピノ・ノワールで、3位がシャルドネ、4位がソーヴィニヨン・ブランで5位がカベルネ・ソーヴィニヨンだった。英米の若者の好みはほぼ一致しているが、リースリングとカベルネ・フランはロンドンよりもニューヨークでの人気がずっと高かった。
ワインの原産国はどうだろう。ニューヨークの若者はアメリカ産を最も好み(47%)、2位がフランス産、3位がイタリア産だった。ロンドンの若者は、フランス産を最も好み(40%)、2位がイタリア産、3位がスペイン産だった。アメリカやチリなど“ニューワールド”産のワインがトップ3に入らなかったのは興味深い。