ポデバンによると、肌触りの良いタンクトップと華奢なデザインのスポーツブラの組み合わせがよく売れたという。元ナイキで、ルルレモン初のクリエイティブ・ディレクター、リー・ホールマンの努力が実を結んでいるのだ。
ホールマンは女性が日常生活でどのように汗をかくかを分析し、様々な生地を使った下着づくりに役立てたという。「成功の理由は、汗対策において革新的な取り組みを行ったこととバランスの良い品揃えだ」
証券会社RBCキャピタルマーケッツのアナリスト、ブライアン・チュニックは「2017年に向けてスポーツブラの注目が高まり、レディースウェアのビジネスがさらに活性化するだろう」と指摘。彼はまた、ルルレモンの高い価格設定について消費者からの抵抗はないようだと述べた。
第2四半期(4~6月期)の決算発表以降、ルルレモンの株価は28%下落し、今回の決算に対する市場の期待は低かった。加えて来店者数が少ない上に値引きも行っていたため、第3四半期の決算内容は良くならないという見方につながっていた。だがこの予想を覆し、ルルレモンは予想レンジの上限だった5億4,400万ドル(約627億円)の売上高を報告。既存店の売上高は事前予想の5.2%増を上回る7%増だった。
ルルレモンは以前からロジスティックスとサプライチェーンの改善に取り組んでおり、今その効果が出てきているのだ。この1年で粗利益は420ベーシスポイント増加。システムの改善により、店舗からオンライン用の商品を直接調達することが可能になり、これまでよりも迅速に在庫を一掃できるようになった。
ブラが好調なことに加えて、メンズウェア部門にも大きな好機を見出している。スチュアート・ヘーゼルデンCFOは、2020年までにメンズ事業の25%を占めるとの見通しを示した。米銀大手ウェルズファーゴのアナリスト、アイク・ボロチャウは「メンズ部門は今後も勢いを維持し、15%前後の成長率となる。ルルレモンは引き続きこの好機を追求し続けるだろう」と予想した。
2016年のクリスマスシーズンも良いシーズンになりつつある。ルルレモンによれば、ブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)とサイバーマンデー(感謝祭の週明けの月曜日)の売上は特に堅調で、12月に入ってもその勢いが続いているという。