最近出演した「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」など3作品の収益は、デップの出演料1ドルにつきわずか2.80ドルだった。デップについては今年、妻のアンバー・ハードに対する家庭内暴力(DV)疑惑が浮上。このスキャンダルは今年のランキング対象期間での収入には影響しなかったものの、今後の出演作の興行収入に打撃を与える見込みだ。
2位に入ったのはデップと同様にヒット作に恵まれなかったウィル・スミスで、報酬1ドル当たりの収益は5ドルだった。「コンカッション」ではアカデミー主演男優賞にノミネートされたが受賞は逃し、興行収入は制作費の3,400万ドルにかろうじて届いた程度だった。
ランキングの作成に当たっては、それぞれの俳優が2016年6月以前に出演した直近3作品(アニメ映画の声優や脇役としての出演、上映スクリーン数が2,000未満の作品は除く)を対象に、推定報酬1ドル当たりの利益を割り出した。
今年ランク入りした顔ぶれは、デップやスミスのように、人気が低下傾向にあるにもかかわらず、過去のヒット作の栄光から巨額の出演料を受け取り続けている男優が大多数を占めた。
中には、3位のチャニング・テイタムのように、ヒット作に出演したのにもかかわらずランク入りした俳優もいる。テイタムの主演作「マジック・マイクXXL」は1,480万ドルの予算で1億2,200万ドルの興収を達成したが、一方で「ジュピター」の興収は制作費の1億7,600万ドルをわずか800万ドル上回るにとどまり、主要3作品を合わせた場合での報酬1ドル当たりの収益はわずか6ドルとなった。
以下は今年の「報酬が高過ぎるハリウッド俳優」ランキング。(かっこ内は報酬1ドル当たりの収益)
1位:ジョニー・デップ(2.80ドル)
2位:ウィル・スミス(5ドル)
3位:チャニング・テイタム(6ドル)
4位:ウィル・フェレル(6.50ドル)
5位:ジョージ・クルーニー(6.70ドル)
6位:アダム・サンドラー(7.60ドル)
7位:マーク・ウォールバーグ(9.20ドル)
8位:レオナルド・ディカプリオ(9.90ドル)
9位:ジュリア・ロバーツ(10.80ドル)
10位:ブラッドリー・クーパー(12.10ドル)