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2016.12.06

アンダーアーマーがMLBと10年契約、ユニフォームサプライヤーに

個人でアンダーアーマーと契約しているワシントン・ナショナルズの外野手ブライス・ハーパー(Photo by Rob Tringali/MLB Photos via Getty Images)

米スポーツ用品大手アンダーアーマーはこのほど、米大リーグ(MLB)との間でユニフォームのオフィシャルサプライヤー契約を締結した。2020年シーズンから10年間にわたり、各チームの公式ユニフォームや関連商品を提供する。

契約の発効時期がまだ先になるのは、MLBと現在のサプライヤー、マジェスティック・アスレティックの契約期間が2019年シーズンまで残っているため。アンダーアーマーにとって初となるプロスポーツリーグとの契約は、同業のマジェスティックやナイキにとって、長期にわたったMLBとの提携関係の終わりを意味するものでもある。

アンダーアーマーは、スポーツリーグとの間により深い関係を築いているその他のブランドとも競争ができる、その用意ができているとの確信を深めているものとみられる。

同社はすでに、MLBの選手個人との間では幾つかのエンドースメント契約を結んでいる。ロサンゼルス・ドジャースの投手クレイトン・カーショウ、ワシントン・ナショナルズの外野手ブライス・ハーパー、ボルチモア・オリオールズの捕手マット・ウィータース、サンフランシスコ・ジャイアンツの捕手バスター・ポージーなどだ。

次世代のビジネスモデル

アンダーアーマーとMLBの契約の下、さまざまな公式グッズや関連商品の製造・販売はファナティクスが手掛けることになる。ファナティクスのマイケル・ルービン会長は、「今回のパートナーシップは、われわれに強く求められているアジリティ(敏しょう性)をもたらす次世代のビジネスモデルの良い例だ」と述べている。

「チームとファン、小売業者の全てに利益をもたらすための、関連製品の品ぞろえの強化、商品の市場への迅速な投入体制の強化を実現できる」という。また、「今日のデジタル経済に適した新たなビジネスモデルの開発を通じて野球を成長させるため、革新的でテクノロジーに精通したリーグと力を合わせる一方で、ファナティクスとアンダーアーマーの両社は、それぞれが最も得意とする分野に集中することになる」との期待を示した。

アンダーアーマーとファナティクスは共に、今回の長期契約が自社の目覚ましい成長につながるものと見込んでいる。さらに、両社にはマジェスティックを買収するのではないかとのうわさもある。

編集=木内涼子

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