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I write about the Chinese car market.

リンカーン・コンチネンタル (Darren Brode / shutterstock.com)

米フォードの新型リンカーン・コンチネンタルが中国で発売された。米国、カナダに続き、世界で3番目に新型モデルを投入したことは、リンカーンがいかに中国マーケットを重視しているかを表している。

コンチネンタル抜きでもリンカーンの売り上げは順調だ。今年第3四半期、リンカーンの中国市場での販売台数は前年同期比191%増の2万988台だった。2万9,000台を販売したインフィニティに肉薄し、キャデラック(7万7,028台)を追いかけているが、アウディ(44万23台)、BMW(37万1,976台)、そしてメルセデスベンツ(34万4,791台)には水をあけられている。

一方、191%という伸び率は断トツのトップで、2位のキャデラックは35.4%増、3位のレクサスは33.8%増だった。リンカーンはすでにMKZ、MKC、MKX、そしてナビゲーターの4車種を中国で展開しており、コンチネンタルの売り上げは第4四半期からカウントされる。

コンチネンタルは2.0リッターターボ(最高出力261hp、最大トルク286nm)と3.0リッターV6ツインターボ(最高出力378hp、最大トルク570nm)の2種類のエンジンタイプを用意した。両タイプとも6速の自動変速装置を備えている。

価格は約700万円から

2.0リッターターボタイプの価格は6万700ドル(約682万円)~7万90ドル(約788万円)で、V6ツインターボの方は8万1,760ドル(約919万円)〜8万8,920ドル(約999万円)。リンカーン・コンチネンタルの価格帯は、アウディのA6L、BMWの5Li、そしてキャデラックのCTS、メルセデスベンツのEクラス、そしてボルボのS90Lと重なる。しかしリンカーンはアウディと同じ数だけ販売したとしても、ライバルほど利益を得られない。

コンチネンタルは米国から輸入されるため、25%の輸入関税をかけられているからだ。競争相手の車は中国で生産されており、輸入関税はかからない。フォードはリンカーンの現地生産をしておらず、全ての車種に25%の関税が上乗せされている。

“米国製”でプレミア感をアピール

フォードは合弁会社の長安フォードで生産する手もあったが、それを避け、“米国からの輸入車”を強調し、リンカーンブランドに特別感を与える戦略に出た。しかし、マセラティやポルシェのような車にとって、そのやり方は正しいだろうが、リンカーンは、大量生産型のブランドである。また、今の中国人消費者はアウディやメルセデスの中国生産車を買うことに抵抗感を持っていない。だからフォードの選択には疑問も残る。車一台当たりの利ざやが減ることも懸念材料だ。

ほかにコンチネンタルにはいくつかの問題がある。競合する車は全て、後部座席に広さを求める中国マーケット向けに開発されたホイールベースが長いバージョンLだ。リンカーンはホイールベースが長いコンチネンタルを開発しなかった。ただ、コンチネンタルは標準タイプでもかなり大きいので、大きなハンデとはならないかもしれない。

編集=上田裕資

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