「旅の再発明」に挑むエアビーアンドビー 創業者が語る新戦略の狙い

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――価格についてはどう考えますか。エアビーアンドビー利用者の大半は普通のホテルよりも安いことを魅力と考えています。ホスト側には価格設定の提案のようなものは行なっていますか?

マーケットプレイスというプラットフォームの性質上、価格は需要と供給のバランスで決まっていく。現状では体験の半数は200ドル以下で提供されているが、特に価格の縛りは必要ないと思っている。僕らのゴールは体験を通じて、人々の世界の見方を変えることだ。現在よりも少し高い値段でも受け入れられるのではないかとは思っている。

――今回の仕様変更でアプリ内の検索から、目的地の入力が必須でなくなりました。これは、人々に「どこに行くか」よりも「何をするか」を重視してほしいという願いの現れでしょうか?

全くその通り。僕らは人々の旅のプランの立て方を変えたいと思った。旅で大切なのは忘れられない思い出を得たり、自分の変化を実感することだ。これからの世界では、どこに行くかはそれほど重要じゃなくなる。

――エアビーアンドビーは既に宿泊の分野で同じことを達成していますよね。例えばツリーハウスに泊まりたい人は、特定の目的地にツリーハウスがあるからそこに行くのではない。ツリーハウスに泊まるという体験こそが重要なんですよね。

素晴らしい例だと思う。これまでの旅の決まりごとを取り払い、人々が新たな体験を発見できるプラットフォームにしたい。それが、今後のエアビーアンドビーが進んでいく道だ。

編集=上田裕資

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