カレッジファッショニスタは、「Style Guru」と呼ばれる2,000人のインターンを年に3回全米の大学から募り、キャンパス内のファッションスナップやコラムの投稿、イベントの開催などと引き換えに、ファッション業界の研修を受けられる機会を与えるサイトだ。
2009年、当時インディアナ大学の学生だったエイミー・レヴィンによって開設されて以来、情報発信力に長けた学生たちとメディアやファッション業界の橋渡しを行ってきた。
CMGは同サイトを獲得するにあたり、100万ドル単位の金額を払ったと見られる。元「ELLE」編集者のキャサリン・パワーとファッションジャーナリストのヒラリー・カーが率いるCMGは、二人が2006年に立ち上げたセレブファッション情報サイトWho What Wearから発展したメディア企業。現在は他にライフスタイルサイトmyDomaine、美容サイトByrdie、12〜22歳のZ世代向けのサイトObsesseeを運営する。
中でも一番新しいObsesseeは、デジタルネイティブの発信力を活用したSNSサイトで、パワーらは新世代の動向を知りたい企業のマーケティング担当者と組んで様々な取り組みを行ってきた。
フォロワーの合計は500万人を突破
パワーはカレッジファッショニスタに注目したきっかけを次のように語る。「ヒラリーと私の共著を出した際に、プロモーションの一環でカレッジファッショニスタのポッドキャストに出演し、Sytle Guruたちに本を300部提供しました。私の人生においてその時ほどSNSでタグ付けされたことはありません。私たちの本の写真が絶え間なく流れました。それを見て、このサイトについてもっと知りたくなったのです」
CMGのカレッジファッショニスタ買収により、創業者のレヴィンを含む同サイトのメンバー6名は全員、ニューヨークにあるCMGのオフィスに移動する予定だ。CMGはまたこの買収によって、同サイトが抱える数多くのインフルエンサーをも獲得した。パワーによれば、2,000人のStyle Guruたちはそれぞれ1,000人から65,000人のフォロワーを持ち、その数を合計すると今学期だけで550万人に達するという。
Style Guruたちは今後、CMGのアンバサダーとなり、CMGは彼女らが暮らすキャンパスでマーケティング実験を兼ねたイベントなども開催していく。マーケティング・広告業界が今もっとも期待を寄せているミレニアル世代とZ世代の発信力を手に入れたCMG帝国の勢力は増す一方だ。
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