ビジネス

2016.11.24

大麻業界初のニューヨーク上場企業が誕生 200億円を調達へ

photo by Spencer Platt / gettyimages


一方、ナスダックでは今年10月、大麻関連企業の上場申請が却下された事例がある。大麻情報のソーシャルメディア企業MassRootsのアイザック・ディエトリッチCEOは「我々は大麻の生産には一切関わっていないが6週間の検討期間を経て、ナスダックは申請を却下した。犯罪行為を助長する企業とみなされる可能性をリスク要因と考えたようだ」と述べる。

現状ではビザやマスターカード等の大手クレジットカード会社も、大麻関連の決済には対応していない。また、大麻関連企業は大手銀行に口座を開設することも出来ない状態だ。

しかし、大麻業界は今や市場関係者にとって無視できない規模に成長した。「リスク要因が懸念される中で、NYSEが上場承認に踏み切ったのは、ナスダックを出し抜きたいという意図もあったのではないか」とアイザックは述べている。

ただし、今後の先行きは依然不透明なままだ。イノベーティブ社が上場申請を行なった10月時点では、大麻に前向きな立場をとるヒラリー・クリントンの次期大統領選出が期待されていた。しかし、ドナルド・トランプが次期大統領に決まった今、大麻関連の法規制が強化される見方もある。

トランプは反大麻的なスタンスで知られるジェフ・セッションズを司法長官に任命した。今後、米国の大麻規制は一時代昔に逆行することも考えられる。

編集=上田裕資

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