まず今年の見通しについて。ソフトウェア大手のアドビが実施・公開している企業のマーケティング動向調査「アドビ・デジタル・インサイツ(ADI)」は、2016年のクリスマスシーズンは小売業界にとって明るいものになると予想している。
・ブラックフライデーはこれまで以上に盛況になるだろう。総売上高は前年比で11.5%増加し、史上初めて30億ドル(約3,328億円)を上回ると予想される。
・サイバーマンデーの売上は昨年より9.4%増加し、30億ドルを超えるだろう。
・5%の顧客が35%の収益をもたらすだろう。
・今年のクリスマスシーズンで最も売れる商品のうち、25%はブラックフライデーの週末に売れるだろう。
・シーズンの総売り上げは前年比11%増となり、916億ドル(約10兆円)に達するだろう。
・プレゼントの人気トップ5予想は、ポケットモンスター・サン/ムーン、バービー、レゴ、オキュラス・リフトとプレイステーションVRだ(ソーシャルメディアでの人気に基づく)。
経済の影響で売上が抑制されることはなさそうだ。ブラックフライデーとサイバーマンデーが勢いを作り、その後の買い物シーズンも堅調な売上が期待される。プレゼントの人気ランキングを見ると、子どもたちにとっては楽しい休暇になるだろう。
では視点を変えて、消費者側の動向を見てみよう。オンラインアンケートのプラットフォーム、クアルトリクス(Qualitrics)によれば、消費者の78%はクリスマスシーズンの買い物予算を1,000ドル(約11万円)未満に抑える予定だ。
同社によるその他の調査結果は以下のとおり。
・テック製品のプレゼントとして「欲しいものランキング」トップはiPhone 7。
・消費者の62%はオンライン店舗と実店舗の価格を比較している。
・消費者の32%はプレゼントの購入前に製品レビューを全く読んでいない。
・ミレニアル世代は、ベビーブーマー世代やX世代よりに比べて2倍、ソーシャルメディアでプレゼントについて情報収集を行う傾向にある。
・消費者の41%は、感謝祭当日は店舗を休業にすべきだと考えている。