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3.「マトリックス」

<あらすじ>
平凡な男が「青色」の薬をはねのけて「赤色」の薬をのみ込んだことで、悪夢のような現実世界の真の姿を明らかにする。

<トランプとの共通点>
ヒラリー・クリントンの民主党(青)を拒否し、ドナルド・トランプの共和党(赤)を選んだことで、米国人は未知の次元に足を踏み入れた。長い眠りから目覚める前の私たちは、居心地のいい仮想現実を本物だと錯覚していた。だが実際の世界は、偏見と性差別を称賛するような人々が多く存在し、自由を保障する憲法上の権利がほごにされ、有害な煽動政治家が滑稽なムッソリーニ風指導者として当選して核兵器使用の決定権を手にする場所なのだ。

<予言的なせりふ>
「君は生まれてからずっと、この世界のどこかに違和感を持ってきた。それが何なのかは分からないが、どこかが絶対におかしいという感覚が、まるでささくれのように頭に刺さり、気が狂いそうになる。この感覚が、君を私に引き合わせたのだ」(モーフィアス)

まだ選挙結果に意気消沈しているのなら、これも覚えておいてほしい。今回紹介した作品はいずれも、希望が持てるような結末で終わっている。「26世紀青年」では主人公が最も深刻な環境問題を解決する(その解決策は「植物に水をやる」というものだったが)。「マトリックス」では最終的に、権威主義的な悪者が倒される。「ユージュアル・サスペクツ」でさえ、ヴァーバル・キントことカイザー・ソゼは最後に姿を消し、「彼の声を聞くことは二度とないだろう」と語られているのだから。

翻訳・編集=遠藤宗生

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