男女の賃金格差 解消の鍵は「父親の育児休暇」

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報告書の著者たちは、父親の育児休暇がこうした状況を変えると指摘する。その主な理由として、「父親の育休で、女性だけに負担を押し付けることんなく子育てが可能になる。すると、女性が幹部職として求められるビジネス感覚を磨いたり、人脈を築くチャンスが増える」としている。

言い換えれば、企業が女性の出世への道を閉ざすことなく、出産や育児をしやすい制度を整えれば、もっと多くの女性がトップに上りつめることができるのだ。既にドイツなどヨーロッパ諸国の企業では、父親の育児休暇、あるいは「家族休暇」が導入されている。

父親の育児休暇は、男性(父親)の家庭生活への参加を促し、家庭を安定させることにもつながる。性区別のない家族休暇制度を企業が導入することにもつながるだろう。「若い男性社員の方が教育の効果が高い」という古い考え方を変え、女性社員への経営トレーニングの機会を増やす可能性もある。そして、男性にとっても女性にとっても、ワークライフバランスを支えてくれるものになるだろう。

編集=森 美歩

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