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photo by Tetra Images / gettyimages

中国でハイアールと並んで知名度を誇る家電メーカーが「TCL集団」だ。しかし、読者がこのメーカーの名に聞き覚えが無いのも無理はない。TCLは北米マーケットには2013年に進出したばかりだからだ。

しかし、無名であるにも関わらず、TCLのテレビセットは米国アマゾンの売れ筋ランキングで常にソニーやサムスン、パナソニックといった大手を抑え、トップを独走中だ。TCLの32インチモデルはアマゾンの売れ筋ナンバーワンで、他のサイズも4位か6位につけている。

この無名ブランドのテレビがなぜそれほど売れているのか。筆者はTCL北米でセールスマーケティング部門のヴァイスプレジデントを務めるクリス・ ラーソンに取材した。 

圧倒的な低価格

TCLが北米マーケットへの参入した時、全てはゼロからのスタートだった。TCLは米国の消費者がテレビに求めるものを突き止め、製品をそのニーズに合わせることにした。その結果、大画面の4Kテレビを安価で売り出した。

TCLの売れ行きナンバーワンの32インチモデルはアマゾンで169ドルで売られている。発売されたばかりの55インチの4Kテレビは500ドルで、他メーカーの同スペックの製品に比べてかなり安い。

生産工程の垂直統合

テレビメーカーの多くは、複数のサプライヤーから部品を調達しテレビを組み立てる。しかし、そのプロセスは、中間工程を生み出してコスト増大につながるし、小回りを効かせた増産や新商品の投入の妨げになる。

ラーソンによると、TCLは製造現場でほぼ垂直統合を実現しているという。「我々は世界でトップ5に入るパネルメーカーだ。キャビネットも自前で生産し、スピーカーのドライバーを作る工場さえある。買わないといけないのは、メインプロセッサとそれについているメモリだけだ」

TCLはサプライチェーンを内製化することで、サプライヤーに依存する他社に比べ、新商品をより速く、安く市場に投入可能だ。

アマゾンでの販売に特化

TCLの最も重要な決断は、販売チャネルをアマゾンに絞り込んだことだ。ラーソンは「自分たちのウェブサイトへのアクセスを増やすのはコストがかかる。検討の結果、アマゾンでの販売に全力を注ぐことにした。アマゾンの顧客はネット利用が多く、ストリーミングもよく見る傾向がある。商品をじっくり見定め、衝動買いはあまりしない消費者向けに、我々はアマゾンのサイトで詳細な商品説明を行なっている」と述べた。

編集=上田裕資

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