ビジネス

2016.11.15 08:00

アマゾン vs. ウォルマート、激化する戦いの主戦場はマーケットプレイスに


アマゾンはプライム会員数を公表していないが、独立の調査機関の多くはアクティブユーザー数を5,000万~6,000万人と推定している。そしてこの数字こそが、小売各社が競合相手であるはずのアマゾンが運営するマーケットプレイスの出店者になろうとする理由だ。IHLによれば、年収11万2,000ドル(約1,195万円)以上の世帯の約70%は、アマゾンプライムの会員だとみられている。

ブゼックは、「人口の70%が一つの街に引っ越したと聞けば、あなたもそこに出店しようとするだろう」と指摘する。多くの小売店が、実際にそうした行動に出ている。小売業にとって重要なのは結局のところ、「一にも二にも、三にも立地なのだ」。アマゾンへの出店者数は現在、200万社近くに上る。

一方、マーケットプレイス事業の強化を目指すウォルマートも、オンライン小売サイトのJet.comを30億ドルで買収するなどしている。

アマゾンはかつてのウォルマート

ブゼックは、アマゾンの隆盛は1990年代のウォルマートの急成長を思い起こさせると言う。当時、ウォルマートの競合相手は独立した小売店や、各地の小規模な小売チェーンの各社だった。そして、それらのほとんどはウォルマートとの競争に敗れた。

それから20年がたち、アマゾンは現在、当時のウォルマートと同じ立場にいる。だが、アマゾンと競合するのはウォルマート1社だ。

両社の戦いは、まさに大規模なものとなるだろう。

編集 = 木内涼子

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