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I write about innovation trends in global hotspots.

Photo by Antonio Guillem / Shutterstock.com

中国のスタートアップシーンで途方もない評価額での資金調達が実施されようとしている。ニュースアプリのToutiao(头条)は評価額100億ドル(約1兆600億円)以上で新規の資金調達を目指している。ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。

Toutiaoは2年前の2014年、5億ドルの評価額で微博らから資金調達を行なっていた。今回の調達ラウンドで運営元のBeijing Bytedance Technology Co(以下、Bytedance社)は10億ドル(約1060億円)の資金調達を目指している。

KPMGのリポートによると世界のVCによる投資額は2016年の第三四半期に14% 下落し、241億ドルとなっている。そんな中、Toutiaoは他に類を見ない存在感を示している。

Toutiaoへの評価の高まりは中国でのコンテンツと広告事業のトレンドを表している。Toutiaoはユーザーのソーシャルでの行動履歴を分析。地域や年齢、関心に応じてパーソナライズしたコンテンツを提供し、ターゲット広告を表示する。利用者はアプリ内でToutiaoが9月に提携契約を結んだJD.comが提供するEコマースサイトに飛び、ショッピングを行なうことも可能だ。

累計6億人が登録、DAU6,600万人を達成

中国では今年、独身の日と呼ばれるEコマースの祭典(11月11日)当日、アリババが運営するショッピングサイトが178億ドル(約1兆9,000億円)の売上を記録。景気減速が伝えられる中でも、前年から32%増の売上を達成したばかりだ。

Bytedance社は英語版ニュースアプリのTopBuzzを運営する他、今年10月にはインドのニュースアプリDailyhuntの2500万ドルの資金調達を主導した。同社はアメリカやブラジル、日本への参入も計画中という。

Toutiaoは2012年に始動。今年10月末時点で累計6億人が登録し、6,600万人のデイリーアクティブユーザー(DAU)を達成している。出資元にはセコイヤキャピタル・チャイナらも名を連ねている。

GGV Capitalのアナリスト、Hans Tungは中国でのEC売上の増加は3つの要因が牽引していると述べる。エンターテイメントとしてのショッピング、越境コマースの売上増、モバイル経由のショッピングの増加だ。しかし、米国でのトランプ政権の誕生による貿易政策の変更が今後の懸念材料になるとTungは指摘する。

中国でもう一つの新たな動きとして注目なのがARやVR部門への投資の活性化だ。HTC Viveは先日、「Vivepaper」と呼ばれる世界初のAR-VRマガジンを立ち上げた。この雑誌はARとVRを活用し、没入感の高い読書体験を提供し、紙の雑誌を過去のものにしようとしている。

編集=上田裕資

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